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 左打席で上体をかがめ、173センチ83キロの身体を振り切り、強い打球を飛ばす。愛知啓成高から関西学院大では中軸も打ち、エディオン愛工大OBブリッツを経て、今季から愛媛マンダリンパイレーツに入団した24歳・林 敬宏外野手はすべてにおいて「思いっきり」で日々の戦いに挑んでいる。
では、今回の北米遠征で彼は「思いっきり振る」をどのように発展させ、目指す場所に到達しようとしているのだろうか?

 

 

キャンナムリーグの打者から再確認した「思いっきり振る」

――北米遠征も16試合(現地時間6月26日現在)が終了。ここまで67打数12安打の林 敬宏外野手ですが、上位打線で起用される中で遠征序盤は数多くのヒットが出ました。そこからヒットがでない状況もありますが、まず本人の現状分析はどうですか?
林 敬宏 外野手(以下、林)  キャンナムリーグの打者を見ていても思うことですが、僕のプレースタイルとしても強く振れないと魅力がない。
そして最初はボールに合わせる中でたまたま安打が出ていただけです。その後は相手投手のレベルも上がってきて、ヒットが出なくなっています。ボールに詰まった時に手に残る「痛み」が違いますね。
 
――外野守備でフライなどを追っていても、相手の「スイングの強さ」は感じますか?
林 日本とは断然違います。四国アイランドリーグplusではザック(コルビー・高知ファイティングドッグス)が打席に入った時にサードのような準備をするんですが、この北米遠征ではそれをずっと続けています。
 思いっきり振って詰まった外野フライはボールが揺れるんです。しっかり芯に当たっている打球はきれいに回転がかかっているので捕球しやすいんです。が、詰まった打球は、ドライブしながら芯に当たった打球は、そんな感じになる。NPBでは同様の打球もあると思うので、そこ考えればいい経験になっています。

――そんな身長2m近い外国人選手がひしめく中にあっても、173センチの林 敬宏外野手は同じような打球を飛ばしている。新しい価値観を作る「KABUKI SPIRITS!」的要素もそこに含まれていると思います。
林 そうですね。実際には出せていませんが、長打にもこだわりたい。まずはヒットを出す過程の上で「振って出す」。その結果、詰まっても、少々バットの芯からズレていてもヒットになる。そうなるように強く振りたいです。その上で芯に当たれば長打になる。そうありたいです。