サブロク 双亮投手

四国アイランドリーグplusが12年目のスタートを切った4月2日(土)。香川オリーブガイナーズのスタメンマスクを被ったのは、おかやま山陽高(岡山)を卒業したばかりの1年目、古川 大珠であった。
5月1日時点の成績は11試合出場で20打数2安打ながら、4月30日の愛媛マンダリンパイレーツ戦では高めのストレートを叩き左前打と非凡な才能を示している古川。今回はシーズン前、3月23日(水)に行われた阪神タイガース2軍との交流戦でも開幕前調整登板した藤浪 晋太郎・岩田 稔の2人から安打を放った若武者捕手の高き意気込みをお伝えしたい。

NPB入りの高校先輩にも「いいとは思わなかった」

――まず、野球をはじめたきっかけは?

古川 大珠捕手(以下、古川) 小さいときに父の草野球を見て面白いと思って岡山県倉敷市立玉島小4年の時、上成少年野球で野球を始めました。最初はサードを守っていたんですが、楽しく野球をすることができました。6年生の時は投手をしてマクドナルド杯も岡山県大会のベスト4まで行くことができました。

――中学校は硬式ですか?軟式ですか?

古川 岡山県倉敷市立玉島北中で軟式です。僕の代にはいい選手が集まったので、硬式に行くことはありませんでした。自分たちが3年の時に県ベスト4レベルまで行くことができました。

――中学当時のポジションは?

古川 色んなところをしました。サード・セカンド・投手に捕手です。とはいえ捕手は本格的にしたのは、おかやま山陽高校での最後の方ですね。

――では、おかやま山陽に進学した理由は?

古川 中学時代の監督と高校の監督につながりがあって「これから強くなる」と思って行ったのですが……そうでもなく(笑)

――(苦笑)。でも、一年先輩に藤井 皓哉投手(NPB・広島東洋カープ2014年ドラフト4位)がいましたよね?

古川 いや、自分的には高校当時はいいと思わなかったです(笑)

高校時代の紆余曲折を経て、四国アイランドリーグplusへ

――そんな古川選手のおかやま山陽高校時代はどうだったのですか?

古川 1年夏は腰を痛めてベンチ外でしたが、1年秋からは背番号「5」でレギュラーを取りました。守備はともかくバッティングでは思い切り振ることを当時から意識しています。

――そこで自分がイメージしている選手は?

古川 埼玉西武ライオンズの森 友哉さんのスイングが好きです。同じ「右投左打」ということもあって。

――成績的にはどんな感じでした?

古川 2年春は3番サードで県ベスト4、夏はレフト6番で出場して初戦敗退。僕は新チームからは捕手になって、最後の夏はベンチ入りメンバー落ち。いろいろありました(笑)。

――紆余曲折の高校野球だったのですね。その中で捕手は久々の挑戦でしたが、そこはどうでしたか?

古川 投手とのコミュニケーションがよく取れていたので、自分としてはしっくりいっていました。以前からやりたかったポジションだったので。盗塁もほぼされたことがないです。

――そして夏を終えた時点で次の進路も考えないといけません。

古川 大学進学ははじめから考えの中になく、NPBも試合に出ていない以上無理。ですので、最初は社会人を考えていました。そこで今まで全く知らなかった「独立リーグ」の存在を知って……四国アイランドリーグplusのトライアウトを受験したんです。

――自分の手ごたえとしては?

古川 実は全くで……。高校時代の遠投は120mだったのに。バックスクリーンまで届かなくて恥ずかしかったですね。

――それでも合格を受け、今に至ります。

古川 内容が凝縮されて、自分が思っている練習ができているので、本当に野球をしていることが楽しいですね。