サブロク 双亮投手

4月10日(日)の読売巨人軍3軍との定期交流戦でついに四国アイランドリーグplusデビューを飾った愛媛マンダリンパイレーツのサブロク 双亮(本名:杉浦 双亮)投手。
お笑いコンビ「360°モンキーズ」と野球との二刀流、かつ40歳でのプロ野球挑戦で話題を集め、様々なメディアで取り上げられる一方で、これまでの野球経歴や野球思考が語られたものはほぼない。
そこで四国アイランドリーグplus公式HPでは彼の野球経歴や芸人としての「プロ20年」に裏打ちされた野球思考について3回に渡りスポットを当てることにした。全3回の最終章は「芸能」と「野球」との共通項や初登板を終えた今、改めて今後の目標について語って頂きました。

「芸能」と「野球」。プロとしての共通点

――第2回最後に初登板の悔しさについて語って頂きましたが、その悔しさはコントで失敗した時の感覚と共通したものとかはあったりするのですか?

サブロク 双亮投手(以下、杉浦) 一緒ですね。たとえばTV番組でも「ああいうことをやっておけばよかった」と出演後に思って眠れない時があるんですが、感覚的には同じです。「悔しいな」と。
ただ、これも芸能の時と同じなんですが、過ぎたことをいつまでも悔しがっても過去は戻ってこない。前を向いて、次に向けて修正して試してみる。このような切り替えの能力もここまで養ってきた部分ですので、今回は眠れないということはなく、切り替えられました。
見にきて頂いたお客さんやチームメイトには迷惑をかけてしまいましたが、次にいいものを見せられるようにしていきたいと思っています。

――そこに対して必要なものとはなんですか?

杉浦 これは芸人をやっていても思うことなんですが「場数」です。登板に至る準備も必要ですが、本番でダメでは意味がない。本番を重ねることで自信も付くんです。
実際、練習して僕らの中では面白いと思ったコントがお客さんの前では全然面白くないこともある。そこは色々なところで試さないといけないし、その積み重ねで面白いものができると思います。
プロの世界は甘いものではないと思っています。一度失敗したら次があるというわけではない。TVの世界でも一度すべったら呼ばれないことも多いです。
ただ、その経験も自分にとってはその時はマイナスでも先を考えたらプラスになっていくと思います。マイナスはそのまま受け入れて、プラスに変えていく。その部分では芸人も野球選手も共通していると思います。
仕事もそうですけど、失敗があるからこそ自分が成長できるかだと思いますね。

――そこは、芸人としても周囲の成功過程をそばで見ているだけに思うことですよね?

杉浦 お笑いの世界でもサンドヴィッチマンさんもそうですが、成功する過程は見ています。そこは悔しさの一方、嬉しさもあります。その反面、チームスポーツは「相方」に近い部分もありますね。

――というのは?

杉浦 「相方」というものは「友達以上、家族未満」というものもありますし、仕事を一緒にやっていくパートナーでもある。さらに「360°モンキーズ」で言えば山内 崇はお互いに頑張って上がっていかなくてはいけないライバルでもある。そこが合わさったときには「360°モンキーズ」としていいものができる。営業もして、ファンサービスもして、プレーもする。チームスポーツはそこと似ていると思いますね。